そんな方におすすめなのが、「新しい文章力の教室」という本
- 分かりやすく書いたはずの文章が「読みにくい」と言われる
- これから文章を書く仕事がしたいと思っている
と思っている人にはとても参考になる一冊です
本記事では「新しい文章力の教室」の中から私がとくに「肝に銘じよう」と思った内容を紹介します
是非ご参考ください!
「新しい文章力の教室」の著者について
簡単にどんな方が書いた本なのか紹介します
著者は、 唐木 元さん
20年以上も文章を書いている方で、月に3500本以上の記事を配信するポップカルチャーのニュースサイト「ナタリー」を運営する会社の取締役です
ナタリーとは?
「ナタリー」は当社が運営するポップカルチャー専門のウェブメディアです。
ページビュー 6370万PV/月(2018年11月から3カ月の平均)
ユニークユーザー 1575万人/月(2018年11月から3カ月の平均)
Twitterフォロワー数 240.4万人(2019年3月時点)
https://www.natasha.co.jp/natalie.html
そんなプロのノウハウが詰まった本ですから、文章力を上げたい人にとってはバイブル的な一冊になるかもしれません
著書によるとナタリーのライターは40名ほどで、1人あたり1日5本、多い日には15本以上の記事を書き上げるそうです!
「新しい文章力の教室」の内容について
著者の唐木さんは冒頭で「いきなり書き始めてはいけない」と述べています。
人によっては、「とりあえずたくさん書け!」と言う執筆者もいます
しかし、著者は
- 遅い
- まとまらない
- 伝わらない
の苦手意識を克服するには、すべて書く前の準備に宿っていると言うのです。
一体どうゆうことなのか?
私の感想や気づきを交えてご紹介します
第1章 書く前に準備する
「良い文章って何だろう?」
本章はまずこの問いから入ります
良い文章ってなんだと思いますか?
- わかりやすい文章
- 間違いがない文章
- 得した気分になる文章
どれも正解です
どれも正解なんですが、良い文章と感じてもらうには、完読してもらうことが必要です
読者になったつもりで考えてみてください😌
- ネットに上がっている記事で「つまらない」「よくわからない」と感じたら、ページを閉じませんか?
- 文字がズラ〜と続いていたら、飛ばし読みしてしまいませんか?
- 誤字脱字が多かったら、信用出来る内容なのか不安になって読むのをやめませんか?
もし閲覧した文章が良い文章であれば、無意識に完読しているはずです
著者は終始この「完読される文章が良い文章」だと述べています
完読してもらうには、目に見えない部分の準備が大事
どれだけ美しい言葉を羅列しても、事実に誤りがあったり論理がおかしな文章は良い文章とは言えません
完読してもらうには、
- 事実
- 論理
- 言葉づかい
以上の順番で思考を積み上げていく必要があります
主眼と骨子の重要性
→ここで言う主眼とは、「何を伝えるための文章なのか」という目的のことです
→ここで言う骨子とは、主眼(目的)を達成するための骨組みのことです
つまり、「書き始める前に、テーマ(目的)を決めて、なにを・どれから・どれくらい(骨組み)書くのか決める」ということです
文章の組み立てを行わずに書くのは危険
主眼と骨子という文章の組み立てを行わずに書き出すのは、フラフラ歩いているのと同じだと著者は言います
例えば料理を作るときには、まず「何を作ろうか」「何の材料が必要か」考えますよね
もしも何も考えないで調理した場合、偶然美味しいものが出来上がるかもしれません
けど大体は「よくわからないもの」か「美味しくないもの」が出来上がります
文章も同じ
最終的に何を伝えたいのか、そのためにはどうすればいいのかを考えてから書く必要があるということ
第2章 読み返して直す
第1章で言っていた「良い文章」とは、どんな文章か覚えていますか?
「完読される文章」ですよね
完読してもらうには、テンポ良く気持ちのいい文章である必要があります
なぜなら読者に「ん?」と思われた時点で、完読への道は一気に遠のきます😨
それを防ぐためにも、文章を書き終えた後の読み返しはとても大切です
- 重複チェック
- 構造チェック
- 句読点
- 見た目
- 事実確認
本書ではこれらの訂正の仕方について例文を使って分かりやすく解説しています
解説の中には、「知ってるよ」と思うこともあるかもしれません
しかしこの読み返しという作業は、読者の目線になるという重要なポイントです
実際に読んでみて、文章のプロはこんな細部まで考えていたのかと驚きました
読み返しは、出来上がった文章を磨いていくためのテクニック
第3章 もっと明快に
この章で伝えたいことを完結に言うと「読者に頭を使わせるな」です
口説い言い回しや、余計な表現が多すぎると読者を疲れさてしまいます
- 読者に負担のかかる文章はNG!
- まずは、伝えたいことを伝わるように書くこと!
- 書き手の気持ち良さや、表現欲求は二の次!
同じ意味の文章でも、構造が違えば読みやすくも読みにくくもなります
例えストーリーは同じでも、読みにくいなぁと感じられては完読してもらえません
第4章 もっとスムーズに
スムーズに文章を読んでもらうには、適切なスピード感が大切であると本章では語られています
適切なスピード感とは、文字数あたりの情報量です
例にしてみると、
言ってることは同じですが、②の方が文字数が少なく完結ですよね
これがスピード感が高い文章です
文章数に捉われて無駄な文章を羅列するな
文字数を稼ぎたいがために口説い言い回しをして、結果長ったらしい文章になっていることは良くあることです
ブログで言ったら、3000文字くらいは書いた方が良いと言われています
しかし、その言葉を鵜呑みにして3000文字以上になるように書くのは間違い
大切なのは、適切なスピード感!
適切なスピード感がなければ、完読してもらうことは難しいです
3000文字以上書きたいなら、増やすべきは文字数ではなく情報量!
第5章 読んでもらう工夫
いよいよ最後の章。
この章では読んでもらえる工夫について書かれており、用途別のテクニックなどが紹介されています
書籍では第4章でも少し触れている内容なんですが、主観の押し付けは読者を白けさせるとあります
例えば、
「本日、大人気のおいしい商品が入荷しました!」
と書いてあったら、「本当に人気なの?本当においしいの?」って思いませんか?
(心がピュアな人なら思わないかも…)
「おいしいかどうかは、人によって違うだろ」と言う方もいるかもしれません
一方で、
「本日、累計販売数100万個の大人気商品が入荷しました!」
と具体的な数値が書いてあったらどうでしょうか?
その商品を知らない人にも「どれだけ人気なのか」が伝わりますよね
- 書き手が盛り上がるほどに、主観が優先されて読者を白けさせてしまう
- 自分の感動を表現するのではなく、読者が感動を読み取れるように書くべき
実際著者の唐木さんの研修を受けたナタリーのライターは、下記の2つをモットーに読者が自発的に「感動的だ」と感じてくれるような記事を作成しているそうです
- 主観ではなく、客観で書くこと
- 思いではなく、事実で書くこと
これは私含め、かなり多くの「なんか上手くいかない人達」が出来ていないことだと思いました
おわりに:完読される文章
- 良い文章とは、完読される文章
- 文章を書く前に、何をどう伝えたいのか骨組みを決める
- 読者の目線になって自分の文章を読み返してみる
- 自分の表現欲求は二の次!読まれたいなら読者目線の文章を書く
- 文章はスピード感が大事!増やすのは文字数ではなく情報量
- 自分の主観を相手に押し付けない!客観的に伝えると根拠がある
今回私がまとめた内容は、自分で「伝えたい」と思った一部に過ぎません
仕事で文章を書く機会がある人や、これから文章を書きたい人にとっては有益な情報がたくさん書いてあるので、よかったらぜひ手に取ってみてくださいね!
おしまい